郡山の質屋からおトク情報発信中 「質屋情報」記事一覧

知っているようで知らない「質屋」の話 vol.7

2018年08月07日

革製ベルトの腕時計をお持ちの方へ

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前回は、ステンレスやゴールドなど、腕時計の金属製ブレスレットのお手入れについてご紹介しました。今回は、革ベルトについてお話ししたいと思います。

革は、繊維で構成されています。汚れや汗などを吸着しやすく、手入れを怠るとニオイが付いたり、劣化が早まったりするので注意が必要です。帰宅後に時計を外したら、柔らかい布で汚れを落とす習慣を付けましょう。その後は、日陰でしっかり乾燥させてください。革専用クリームを塗り、布で拭き上げれば終了です。ひどく汗をかいた日は、肌に触れる内側部分を硬く絞った布で拭き取ってからお手入れをはじめてください。革は水に弱いため、時計本体が防水であっても、水洗いは厳禁です。夏場は革ベルトが傷むので、金属製ブレスレットの腕時計しかお使いにならない方もいらっしゃいます。

腕時計は革ベルトと金属製ブレスレット、それぞれの良さがあります、革の魅力は軽さ、柔らかさ、装着時のフィット感。使うほどになじみ、味わいを増していくのも革ならではの特長です。金属製ブレスレットの場合、長すぎるときは専門店に依頼する、あるいは専用器具を使ってコマを外さなければなりませんが、革ベルトは穴の位置で締め具合を自由に変えられます。革ベルトは肌に密着させすぎないことも大切です。ベルトの穴位置は、ぴったり締めすぎず、ゆるすぎず、が原則。装着したとき、小指1本ほどのあそびを持たせるようにしてください。




ベルト交換で新品気分

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きちんと手入れを続けていても、革は年月とともに劣化していきます。そんなときは、思い切ってベルトそのものを交換するのもいいですね。

革素材でメジャーなものは、何といっても牛革。同色・同素材のベルトに替えれば、新品気分を味わえます。また、黒から茶色に変えるだけで、印象をガラリと変えられます。ベルト交換を機にお好みの素材にチェンジするのもアリ。牛革以外のワニ革、オーストリッチ(ダチョウ革)などの好きな革を選ぶ、あるいは、あえて派手めな色にトライして、ファッションとのコーディネートを楽しむのもよいと思います。

郡山のブレラ質アキヤマでは、腕時計の預かり、買取、販売など多数のお取引実績があります。ちなみに、革ベルトの腕時計で特に人気があるものは、パネライ、ゼニス、IWCなど。ベルト交換についてもお気軽にご相談ください。

次回から、本格的なメンテナンス「オーバーホール」についてのコラムをお届けします。(続く)

知っているようで知らない「質屋」の話 vol.6

2018年07月12日

腕時計のブレスレットのお手入れ方法

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腕時計を良い状態で保つには、日頃のお手入れが不可欠!メンテナンスのよしあしが、査定額に影響します。特に、高値での買取が続いているロレックス デイトナ116500LNなど、人気の腕時計を質屋に売る、あるいは預けることを考えていらっしゃる方は、ぜひ参考にしてください。

さて、具体的なメンテナンスの話に戻りましょう。前回ご紹介したケース、ガラス、リューズ、ベゼルに続き、今回はブレスレットについてお話しします。

ステンレスなどの金属性ブレスレットは、構造が複雑です。コマとコマの間やバックル裏に皮脂やホコリなどの汚れがたまり、放置すれば黒ずみやサビの原因に。数日に1回程度、市販されている時計用のナイロンブラシでお掃除してください。細かい箇所はつまようじが便利です。いずれも、力を入れ過ぎないようにご注意ください。

ただし、ゴールド素材のブレスレットにナイロンブラシや、つまようじはNG!金はとても柔らかい物質です。ナイロンブラシは意外と硬く、こすると線状の傷がついたり、ツヤや輝きが失われたりします。柔らかい布で優しく拭き、細かい箇所の汚れは細い綿棒で取り除きましょう。大切な腕時計に傷をつけないためにも、お手入れ方法についてわからないことがあれば、郡山のブレラ質アキヤマにお気軽にお問い合わせください。




18金は、さびる!

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ゴールド素材のブレスレットのお話しついでに、ゴールド素材のアクセサリーについて、豆知識をお伝えしたいと思います。

純度100%の24金がいつまでも輝きを失わないのに対し、18金は年月とともにさびていきます。お客様の中にも、お手持ちの18金のネックレスやリングを見て、「何だか、新品のときに比べて赤茶っぽくなったみたい」と感じている方がいらっしゃるのではないでしょうか。

原因は、金に含まれる「割金(わりがね)」です。割金とは、金を加工しやすくするために混ぜる金以外の金属をさします。金そのものはさびませんが、割金として使われている「銅」がさびるのです。銅で作られている10円玉を見れば、ご納得いただけますよね。

金、厳密に言えば金に含まれる銅の大敵は酸素。さび=酸化ですから、腕時計もアクセサリーも、温泉やお風呂に入る前は、必ず外しましょう。通常の使用時に空気中の酸素に触れるのは致し方ないことですから、使用後は柔らかな布で優しくぬぐってあげるとよいと思います。

次回は、腕時計の革製ブレスレットのお手入れについてご説明します。(続く)

知っているようで知らない「質屋」の話 vol.5

2018年01月31日

メンテナンスで良い状態をキープ

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前回のコラムでは、10年前に新品価格が約60万円だったロレックス サブマリーナー「16610LV」(現行のミドサブの1つ前の型)を90万円で査定させていただいたお話しをしました(現在は120万円以上の値が付きます)。人気も価格も高騰中の「ミドサブ(116610LV)」をお持ちの方は、ぜひ郡山のブレラ質アキヤマにお声掛けください。

質屋がお客様の時計を査定する場合、その査定額は人気度と為替相場によって大きく変動します。売り買いするタイミングが大切なのはいうまでもありませんが、それとは別に「時計が良い状態であるか」も査定に影響します。

腕時計はどんなに気を付けて使っていても、空気中の埃やゴミ、タバコの煙などにさらされるほか、日光が当たれば色褪せも生じます。また、人の汗や皮脂によって自然に汚れていくものです。1日の終わりに時計を外したら、「今日もご苦労さま」の気持ちを込めて「日常のケア」をしてあげましょう。そして、数年に1度は「オーバーホール」を行うことをおすすめします。将来、売却するかどうかはさておき、大切な腕時計はいつも気持ちよく使える状態にしておくのがベストです。




日常のケアのポイント

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大切な腕時計だからこそ、「日常のケア」と、数年に1度の「オーバーホール」。面倒がらず、マメに続けることをおすすめします。

はじめに、日常のケアについてお話しさせていただきます。皆さん、セーム革か専用のクロスをお持ちでしょうか?セーム革とは、鹿の革を柔らかくなめしたものです。時計を外したら、まずはケースとガラス全体をセーム革か専用のクロスで優しく拭いてください。ただし、ゴシゴシこするのは厳禁。目に見えない微細なゴミが付いていた場合、時計に傷が付いてしまうからです。セーム革やクロスが届かない細部には清潔な綿棒や、つまようじを使うとよいでしょう。裏蓋など、凹凸がある箇所はブラシで汚れをかき出してください。

リューズはロックを解放し、いっぱいに引き出して汚れ具合を確認。汚れが見えたら、ブラシでそっとかき出します。ベゼル内部のゴミは、数回ほど回すことで排出されます。それでも無理な場合は、つまようじを使ってみてください。ベゼルは掃除するとともに、回転がスムーズであるかどうかも確かめましょう。(続く)

知っているようで知らない「質屋」の話 vol.4

2017年12月14日

機能性・デザイン・堅牢なつくり+αがうれしい

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1953年に誕生した、ロレックスのサブマリーナー。前々回のコラムでは、防水性や計測機能をはじめとするダイバーズウォッチとしての優れた機能性について、前回のコラムでは「ミドサブ(116610LV)」の文字盤とベゼルの美しさについてお話ししました。

機能性、デザイン、堅牢なつくりの三拍子がそろったミドサブ。2017年現在、サブマリーナーは非常に高い金額で取引されています。中でもミドサブに至っては、定価以上の価格で販売されているものもあるほどです。

そうして、ミドサブに第4の魅力が生まれました。そうです。投資目的としての活用度の高さです。ブレラ質アキヤマは福島県の郡山にある質屋ですが、「いくらで買取してくれますか?」と売りに来る方、「ミドサブが欲しいけれど、置いていますか?」と買いに来る方が、地元はもちろん、遠くは170kmも離れた栃木県佐野市からご来店されたこともあるほどです。ミドサブの取引は、遠方からお越しになる価値が確かにあると思います。




本当にあったミドサブ「16610LV」のお話

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ロレックスをお持ちの方なら、誰もが一度は「今、これを売ったらいくらになるだろう?」と考えたことがあるのではないでしょうか。先日、ブレラ質アキヤマに来られた男性のお客様もその一人です。現行のミドサブの1つ前の型である「16610LV」を持っており、「10年前くらいに買った当時は、60万円するかしないかだったよ」とのことでした。

そのミドサブは未使用とはいえないまでも非常によい状態だったこともあり、私が出した査定額は90万円。新品で買った60万円のミドサブが10年経った今、1.5倍の価格に上がったのです。お客様はすごくびっくりされていましたが、改めてミドサブの価値を感じられたのでしょう。「息子が大きくなったら譲ろうと思ってね」とおっしゃって、結局お売りになりませんでした。それとは別に、以前から探していたロレックスのデイトナ(こちらも非常に人気のモデルです)をお求めになって帰って行かれました。

価値あるブランド時計が、親から子へと受け継がれる――とても素敵なことですね。時計は、よい状態で長持ちさせるのが一番。そのためにも「定期的なメンテナンス」が欠かせません。次回は、腕時計の「オーバーホール」についてお話ししたいと思います。(続く)

知っているようで知らない「質屋」の話 vol.3

2017年10月13日

美しい文字盤 ~ミドサブの魅力 その1~

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5月から始まった郡山の質屋「ブレラ質アキヤマ」の新コラム、第3回目をお届けします。テーマは前回に引き続き「ロレックス サブマリーナー」です。

サブマリーナーは、ロレックスのポピュラーなモデルのひとつです。中でも、ダイアル(=文字盤)とベゼルが緑色のミドサブ(Ref.116610LV)の人気は際立っており、当店でも高い買取価格でお客様に喜んでいただいております。では、ミドサブのダイアルとベゼルの特長を見てみましょう。

まずはダイアルです。ロレックスの公式サイトでは「高い独自性と視認性を誇る、ロレックスの顔」と紹介されています。美しく品のよい光沢を放つ緑色のダイアルには、白いアワーマーカー(時刻を表示する記号や数字。インデックスともいう)が施されています。グリーン×ホワイトのコントラストは、視認性とデザイン性を見事に両立しています。また、ロレックスのダイアルは、ほぼすべての工程が手作業で行われているとか。製造工程は目に見えるものではありませんが、実際に着用したときに「職人が技の限りを尽くした時計」を身に着ける喜びと誇りで満たされることでしょう。




素材にもこだわったベゼル ~ミドサブの魅力 その2~

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次に、ベゼルです。ダイアル同様、美しいグリーンカラーが目を引くベゼルですが、手を動かすたびに周囲の物にぶつけてしまう可能性が高いのも事実。つまり、特に傷がつきやすいパーツなのです。そこで、素材には高硬度な物質のセラミックが採用されました。セラミックは耐蝕性にも優れていますから、海中でも安心して使用できます。また、ベゼルのエッジには刻みが施されていますが、これはグローブをはめた手でも操作しやすくするためです。私は、ギザギザとしたエッジもデザインの内だと感じています。

ミドサブは、オーナーからの評価も上々です。「ブラックともブルーとも一味違う」「きれいな緑色に惹かれ、思い切って購入しました」という色そのものへの愛着はもちろん、「カジュアルスタイルにも意外と合う」「ワントーンコーデの差し色に効かせるとお洒落」というふうに、スタイリングのポイント使いにする人もいらっしゃいます。ミドサブは、全身のコーディネートを格上げするのに役立っているんですね。また、「スーツの袖からチラリと見えるグリーンがたまらない」という声もよく聞かれます。お気に入りのミドサブのおかげで仕事へのモチベーションが上がるとしたら、素敵なことだと思います。つくづく、ミドサブは時計というアイテムにはおさまりきらないパワーを秘めていると感じます。(続く)