Brera質アキヤマ 知るほど・なるほど 「質屋さん裏ばなし」記事一覧
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質屋の社長 秋山実です Vol.17
2017年10月08日
あなたは感じる?中古品に対する抵抗感
質屋独自の便利なシステム「質預かり」。お客様からブランド物の時計、バッグ、貴金属などの品物を預かってお金をご用立てするお取引方法のひとつです。期日までにご返済されない場合、その品物は質流れ品として扱われ、質屋の商品として店頭に並ぶことになります。また、「もう使わなくなったので」というご理由で、使用していた品物をお売りに来るお客様もいらっしゃいます。つまり、質屋にある商品のほとんどが価値ある"中古品"なのです。
世の中にあるすべてのものが、生産された直後は「新品」で、1日でも使えば「中古品」です。ここで質問です。あなたは、中古品に対して抵抗を感じますか?
あるところに、ブランド物が好きなお母さんと娘さんがいたとしましょう。お母さんは「中古はイヤだわ。服、時計など身に着けるものは新品じゃなきゃ」と言います。娘さんは「中古って全然アリ!服は古着屋で、腕時計は質屋で見つけるよ」というタイプです。
中古だけじゃありません!質屋の商品
「中古はイヤ」というお母さんと、「中古もアリ」という娘さん。これは好みの問題であり、どちらが正しい、間違っているというものではありません。そして、お母さんと娘さんにはそれぞれ言い分があるようです。
まず、お母さんの言い分です。「知らない誰かが使っていた中古は汚れているんじゃない?それに、何だかお下がりみたいだし。新品は定価でしか買えないけれど仕方ないわね」。では、お母さんのような人にとって質屋は無用のお店になってしまうのでしょうか?いいえ、お母さんのような方こそ、ぜひ一度ブレラ質アキヤマに遊びに来ていただきたいと思います。
まず、質屋の商品のすべてが中古とは限りません。皆さんも、せっかく買ったのに1度も袖を通していない服がある、という経験をお持ちの方がいるのではないでしょうか。質屋にも、何らかの事情で未使用のままの商品が入荷することがあります。たとえ未使用品でも、ひとたび質屋の商品になれば、値段はもちろん質屋価格!さらにその商品、お母さんがずっと欲しがっていたのに生産終了になり、あきらめていた限定商品だとしたら...!「欲しかった限定商品が」「未使用の状態で」「安く」買える。こんなラッキーなお買い物が、質屋では実現することがあるのです。(続く)
質屋の社長 秋山実です Vol.16
2016年11月12日
Brera質アキヤマの店員に求めること
質屋の世界では、新参者のBrera質アキヤマ。当初は新規のお客様がほとんどでしたが、オープンから1~2年もすると、リピートのお客様がどんどん増えてきました。商売をしていて本当にうれしいことです。同時に、接客の重要性を強く感じています。私はスタッフたちに「お客様と積極的に関わりましょう」と呼びかけています。お客様がお預けになる、あるいはお求めになる「品物」を見る目を養うことも大切ですが、会話をすることで、品物に対する思いや、ニーズをくみ取ることができるからです。また、あってはならないことですが、万が一、偽物の商品を持ち込まれたら......。これも、品物を見るより先に、会話で「何かおかしいな」と気づくケースが多いのです。
5月~6月30日まで、店頭に「平成28年熊本地震災害義援金」募金箱を設置し、集まったご厚意は全額日本赤十字社に寄付いたしました。このたび、受領証が届きましたのでご報告申し上げます。ご協力いただき、誠にありがとうございました。
女性スタッフ、活躍中!
質屋では、高価なブランドウォッチや貴金属などの高額商品を取り扱います。スタッフに求められる要素として、信頼や責任感は欠かせません。また、スタッフ自身がいきいきと楽しく働いてこそ、お客様もリラックスして過ごせるはず。挨拶がきちんとできて、仕事に興味をもって取り組める人。スタッフの採用面接では、このあたりを意識しています。
現在、Brera質アキヤマのスタッフは私を除いてすべて女性です。店内に堅苦しさはなく、誰もがニコニコと働いています。お客様がご質問などを気軽にできる雰囲気づくりに努めています。全員がブランド大好きなので、商品知識もせっせと蓄えていますよ(笑)。ご来店の際は、何でも質問してください。
次回からのコラムは少し趣向を変えて、Brera質アキヤマの女性スタッフたちの声をお届けしたいと思います。
質屋の社長 秋山実です Vol.15
2016年10月08日
定年を迎えた父がBrera質アキヤマに来店
教員時代の同僚以外にも、Brera質アキヤマにはめずらしい人物が来店します。私の父も、そのひとりです。私は元小学校の先生で、父は元中学校の先生です。私が先生を辞めて質屋をやることを、父は強く反対しました。何とか説得して質屋を始めたのは、これまでのコラムでお話してきたとおりです。
ある日のこと。所用のためにBrera質アキヤマの近くまで来た父が、ひょっこり顔を見せました。すでに定年を迎えた父は、家の庭で野菜をつくったりして、のんびり過ごしています。教壇を離れ、心境に変化が現れたのかもしれません。近くに行くついでに、ちょっと息子の様子を見てみようと思ったのでしょう。実際、店内にさまざまな商品が並んでいるのを見て「おもしろいお店だな」と感じたようでした。
以来、父は用事のついでに寄ってくれるようになりました。質屋になることを反対していた父に、ようやく認められた――そう思うと本当にうれしく、励みになります。
質屋の「モノ」と「人」
質屋そのものになじみのない方も、ぜひ一度Brera質アキヤマをのぞいてみてください。美しい宝石、世界的に有名な腕時計、ブランドバッグを眺めるだけでも、ワクワクするはずです。気になる商品があれば、店員にお気軽に質問してください。私も修業時代から、女性のファッション雑誌を読み込んで、ブランド名や特徴を一生懸命覚えましたから、いろいろご説明を差し上げられると思います(笑)。ほかにも、金やプラチナなどの貴金属、お着物や帯、iPhoneやパソコンといったデジタル家電、電動工具もお取り扱いしています。預ける、売る、買うといった目的がなくても、フラリと立ち寄って楽しく過ごせるところ。Brera質アキヤマは、そんなお店です。
お客様はさまざまな思いを胸に秘めて来店されます。商品知識や査定の技術も大切ですが、店員たちには「お客様のお気持ちに寄り添う接客をしましょう」といつも話しています。(続く)
質屋の社長 秋山実です Vol.14
2016年09月10日
「Brera質アキヤマ」名前の由来
「古い」「堅苦しい」というイメージを持たれがちな質屋。実際、質屋の歴史は古く、約800年前の鎌倉時代に生まれた商売といわれています。代々、質屋を続けているお店も多く、店先に丸で囲んだ「質」の看板を掲げられているのをご覧になった方もいらっしゃると思います。
私たちがめざしたのは、従来の質屋の古いイメージを覆し、今まで質屋になじみがなかった方も気軽に立ち寄りたくなるお店です。その思いが、ブティックのような店構え、リラックスして過ごせる内装、そして店名の「Brera質アキヤマ」に表れています。
Brera(ブレラ)の名は、イタリアのミラノにある「ブレラ美術館(Pinacoteca Di Brera)」前のブランド通りからいただきました。ミラノは、言わずと知れたファッションのトレンドをリードする都市です。イタリアミラノのお洒落な雰囲気と、利用しやすいカジュアルさを兼ね備えたお店。それがBrera質アキヤマです。
たくさんのお客様に支えられて
Brera質アキヤマがオープンしたのは、2008年です。元小学校の先生と元薬剤師という異業種からの参入に加え、リーマンショックや東日本大震災という苦難を乗り越えられたのは、ひとえにお客様のおかげです。当店には、地元のお客様はもとより、都心から新幹線で1時間半というアクセスの良さもあって東京方面からもご来店されます。めざすは地域一番店! いずれは東北一、そして全国に名を知られる質屋へと成長したい。そんな思いを胸に、毎日頑張っています。
異業種からの転職で思い出したのですが、教員時代の同僚が遊びに来てくれたとき、こんなことを言われました。「先生をしていた頃と変わっていないね」。すっかり質屋になっていたつもりだったので少し驚きましたが、うれしくも感じました。質屋には、時計やバッグなどの"品物"を扱うイメージがありますが、私はお客様という"人"と接する商売だと感じています。先生をしていた頃、私は相手に目線を合わせて話す姿勢を自然に身につけることができました。今も、基本の接客は当時と同じです。先生をしていたときの経験が今も生かされているのかな、と実感することがよくあります。(続く)
質屋の社長 秋山実です Vol.13
2016年08月13日
修行を終えていよいよ開店へ
千葉での修行を終えた私たち夫婦は郡山に戻り、店を出す準備に入りました。まずは、土地選びです。
ところで皆さんは、街を歩いているときに質屋を見かけたことがありますか? 「見たことがないなあ」という人もいらっしゃると思います。質屋は、駅の近くなどの繁華街のほか、路地を1本入ったところにひっそり店を構えているところが多くあります。かつて、生活のために質屋を利用するお客様に配慮し、質屋の看板を控えめにしていた時代の名残なのでしょう。
私たちが思い描いたのは、新しいスタイルの質屋です。明るく、開放的な空間。ブティックのようにおしゃれで、お客様が気軽に訪れてくださるところ。郡山という土地柄、車でご来店されるお客様が多いのではないか。車なら、バッグなどのかさばる商品も気軽にお持ちいただけます。そこで、私たちは郊外にお店を構えることに決めました。
Brera質アキヤマのこだわり
Brera質アキヤマは、郡山北警察署のすぐ近くにあります。お客様に場所を覚えていただきやすいですし、警察署が近くにあると何となく安心感もあるんです(笑)。お店の外観は白を基調としており、店名ロゴの赤や「質」ロゴの青がアクセントを添えています。天井が高い店内には開放感があり、大きなガラス窓から光が入ります。商品をディスプレイする什器は、木目を生かしたデザインのものを選びました。
細かいところでは、ボールペンも書き味のよいものを置いています。お客様に申込書などの記入をお願いする際、すらすらと気持ちよく書いていただけるようにと思ったからです。また、店内にはアロマのよい香りが漂っています。
質屋とは、お品物のお預かりやお買い取り、売却を行うところです。でも、私たちはあえて「質屋さんらしくないお店」をめざしました。ご来店くださったお客様が心地よく、楽しく過ごせる空間にしたいという思いが強くあったのです。こうして、さまざまなこだわりを形にしたBrera質アキヤマが生まれました。(続く)
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