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知っているようで知らない「質屋」の話 vol.21
2021年03月22日
安土桃山時代~令和へ
質屋の品物いろいろ
「質屋で取引されている商品は何だと思いますか?」と質問したら、あなたは何とお答えになるでしょうか。金・プラチナ、ブランド腕時計やバッグ、宝石類を思い浮かべる方が多いと思います。実は、質屋が扱う商品は、皆さんの想像以上に幅広いものとなっています。
質屋の起源は、安土桃山時代にまでさかのぼるといわれており、取引される品物は、時代とともに変化してきました。はじめの頃は武具や着物、私たちの祖父母やもう少し前の世代なら背広や布団、昭和や平成にかけてはブランド物、そして今では、ウイスキーやワインなどのお酒(当店は酒類販売免許を取得しているのでお取り扱いが可能です)、ビール券や百貨店商品券等の金券類、電動工具、そしてiPhone等の携帯電話やデジタル家電といった品物も、ブレラ質アキヤマではおなじみの顔ぶれとなっています。
ここで、「携帯電話を質屋に持って行ったら、携帯が使えなくなるじゃない。いったいどういうこと?」と思われた方にご説明したいと思います。質屋に携帯電話が持ち込まれるのは、次のような理由が考えられます。まず、「MNP(携帯電話番号ポータビリティ)」です。
イマドキ質草
携帯電話
MNPによって、お使いの電話番号はそのままで通信会社を変更することが可能となりました。ドコモからソフトバンク、auからドコモといった具合です。そのため、通信会社のシェア争いが激化し、各社がMNPのキャンペーンを打ち出すようになりました。例えば、新しい携帯電話をプレゼントする特典が設けられたこともあります。手元に携帯電話が2台ある状態が生まれたため、これまでの電話を使い続け、特典でもらった携帯電話を質屋に持ち込むことも可能となりました。
ほかにも理由はあります。かつては、「携帯電話は1人に1つ」という時代でしたが、今ではデジタル端末がすっかり身近なものとなりました。携帯電話を2~3台持ったり、携帯電話とiPadなどのタブレットを併用したりする方も多くいらっしゃいます。また、無料通話アプリが普及したこともあり、サブで使用している携帯電話やタブレットが手元を離れようとも、外部との連絡の生命線が絶たれることはありません。そういう理由で、携帯電話を質屋に預けるケースが増えてきたというわけです。
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