郡山の質屋からおトク情報発信中 「2023年7月」記事一覧

知っているようで知らない「質屋」の話 vol.33

2023年07月11日

目が離せない
動き続けるロレックスの相場

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「あこがれのブランド時計は?」と聞かれたときに、「ロレックス」と答える人は多いと思います。ロレックスは時計であると同時にファッションであり、ステイタスであり、人によっては成功の象徴でもあります。まさに、世界の人を虜にするブランド時計の代表格のひとつといえるでしょう。

時計が好きな方なら、長年にわたってロレックスの相場が上昇を続けており、「投資」の対象になっていることもご存知だと思います。当店でもロレックスをよく扱っておりますが、実際、定価300万円のロレックスが 500万円になり、600万円になり、ついには900万円という信じがたい価格をつけたこともありました。

ここで、2022年から現在にかけてのロレックスの相場の動きについて時系列で考察してみたいと思います。

◆2022年前半(1月~夏) ――相場高騰と下落――
2022年1月~2月頃にロレックスの中古相場は過去最高額へと上りつめ、3月頃より下落に転じ、8月頃にいったん底を打つ。
<考察>
要因のひとつとして考えられるのが「投資家の動き」です。2022年はロシアによるウクライナ侵攻が始まった年です。世界の経済と政治の情勢を見た投資家が、ロレックスに代わる新たな投資先を見つけたことも相場下落の一因になったといわれています。他ブランドのオーデマ ピゲ、パテックフィリップでも同様の動きが見られました。大げさに言えば、平成の不動産バブル崩壊の状況に似た現象といえるでしょう。

◆2022年秋以降 ――相場の持ち直しと再下落――
相場は2022年9月~10月頃から再び上昇に転じ、2022年12月頃から再び下落。
<考察>
2022年10月20日、米ドル/円レート150.15円が記録されました。150円を超えたのは実に1990年以来、32年ぶりです。円安の影響を受け、舶来品であるロレックスの相場は持ち直したのですが、日本銀行の黒田総裁(当時)が急速な円安に歯止めをかける対策を講じる発言をしました。そのため、為替が再び円高に転じたのに比例し、ロレックスの相場も下落に転じたと考えられます。

2023年6月現在
ロレックスの相場はゆるやかに回復中

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◆2023年1月~現在 ――ゆるやかな回復――
2023年に入ってから現在まで、ロレックスの相場はゆるやかな回復傾向に。
<考察>
"ゆるやかな回復"という判断は、次のような経済状況によるものです。
1)円安の継続(ウクライナ侵攻の長期化、膠着状態も背景にあると考えられます)
2)株価の上昇:2023年5月17日、日経平均株価は3万0093円59銭で終えました。終値で3万円を回復したのは、2021年9月28日以来、1年8カ月ぶりのことです。円安・ドル高の進行で輸出株の追い風になり、ハイテク関連株が買われたことも相場全体を押し上げたとみられます。株価はその後も3万円台をキープしています。
3)ロレックスの新作発表:2023年4月頃に新作が発表されたのを受け、ロレックスのディーラーが「認定中古品」を発表。旧型モデルの一部において「価格が上がる」という見方も出ました。ただ、ロレックスの相場の動きは業者によって見解が分かれるところで、5月頃から価格は戻りつつあります。私個人としては、しばらくは微妙な動きになると感じています。上記から総合的に判断し、ロレックスの相場はしばらくの間、ゆるやかな回復を続けると思われます。ただ、相場は生き物です。今後もさまざまな要因がロレックスの相場に影響することでしょう。ちなみに、ロレックス等のブランド時計以外では、金相場にも似た動きがありました。金については次回のコラムでお話ししたいと思います。

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