Brera質アキヤマ 知るほど・なるほど
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未曾有の大災害~東日本大震災を振り返る Vol.1
2016年03月12日
Brera質アキヤマの3.11
Brera質アキヤマの代表、秋山実です。こちらのコラムでは、元小学校教員だった私が、質屋に転職したいきさつや、Brera質アキヤマを開く前の修業時代のエピソードなどをお届けしています。私の半生を語るのをちょっとお休みして、3回にわたり、2011年3月11日を振り返りたいと思います。
Brera質アキヤマがオープンしたのは2008年のこと。あろうことか、同年にリーマン・ショックが起こります。そこを何とか乗り越え、オープンから3年経ったころでした。「さあ、これからだ」というときに、東日本大震災が発生したのです。
近所のラーメン店で昼食をすませ、スーパーで買い物をしていたときに、信じられない揺れにおそわれました。買い物かごを放り出して外に逃げ出す人もいたほどです。私も店に戻ろうと帰り道を走っているつもりが、道路がまるでトランポリンのように揺れるため、立ってさえいられないほどでした。
地球が滅亡すると感じた日
ようやく、店にたどり着いた私はスタッフと妻の無事を確認し、ひとまずは胸をなでおろしました。しかし、揺れたときの話を聞いて青ざめました。
質屋とは、貴金属やブランド物の腕時計、バッグなどを扱うお店です。当店にも、陳列用のガラスケースなどの大きな什器を置いています。最初の大きな揺れが起こったとき、妻は腕時計を陳列する什器が倒れないように押さえていたそうです。ところが、さらに激しく揺れたため、スタッフの一人が「店を出ましょう!」と声をあげてくれました。スタッフ全員が店の外に逃げ出したとたん、先ほどまで妻が押さえていた什器の隣にあった、天井ほどの高さがある大型の什器が傾き、壊れてしまったというのです。ガラスは割れ、めちゃくちゃの状態でした。もし、その場にとどまっていたら、妻は大ケガをしていたことでしょう。
「みんなにケガがなくてよかった」とホッとしたいっぽうで、「こんなにひどい地震だ。リーマン・ショックも乗り越えたけど、うちはもうダメだ」――そんな思いを抱いていました。店どころか、地球が滅亡するとさえ感じていたのですから。(続く)
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