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質屋の社長 秋山実です Vol.6
2015年10月08日
父と衝突し、心がポキッと折れた!
中学校の教師として何十年のキャリアを持つ父。大学を出て数年間、小学校の教壇に立った後、長期研修という形で大学院で学んでいた私。「教育」に携わる者同士が繰り広げた議論は、かなり激しいものでした。
父にしてみれば、息子を叱咤激励しているつもりだったのでしょう。父も私も、もう少し肩の力を抜いて話し合えればよかったのですが、真正面からぶつかり合ったわけです。父の厳しい言葉に打ちのめされ、私の心はポキッと折れてしまいました。
大学院での学びそのものもハードですし、いずれ、小学校の現場に戻ったときには、大学院での学びをきちんとフィードバックしなければなりません。疲労とプレッシャーが積み重なり、ついに、「大学院に行きたくない」という心境に。身体的にも精神的にも元気をなくした私は、仕方なく病院を訪れました。
芽生え始めた質屋への想い
教育への志に燃えていたはずが体調を崩し、大学院に行くのも億劫になってしまった時期と前後して、私の中には質屋に対する関心が芽生え始めていました。きっかけは、妻です。妻の実家は質屋で、妻は幼いころから店に置いてある品物を見るたび、ワクワクしていたそうです。しかし、店は妻の兄が継ぐことが決まっていました。「私も質屋をやりたいけれど、店はお兄ちゃんが継ぐのだから...」という思いを抱えていた妻は、質屋が継げないのならせめて手に職をと考え、薬剤師になりました。そして、教師である私と出会って結婚したのです。私は私で、教員一家に育ったせいでしょうか。質屋の商売が新鮮に映り、おもしろそうだなあと感じるようになりました。
さて、病院に行った話に戻しましょう。医師による診断結果は「うつ」でした。予想はしていたものの、はっきり告げられた時の衝撃は、さすがに大きかったことを覚えています。(続く)
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