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質屋の社長 秋山実です Vol.5
2015年09月09日
結婚、そして大学院へ
小学校の先生になって数年後、私に2つの大きな転機が訪れました。
1つめは、Brera質アキヤマの店長である江里子との結婚です。この結婚がなければ、私は質屋になるなど夢にも思わなかったことでしょう。詳しくはまたの機会にお話ししますが、出会いのきっかけはコンパだったということだけお伝えしておきます(笑)。
2つめは、大学院での長期研修です。小学校での勤務態度を評価してくださったのでしょうか。教育委員会からの推薦が必要な大学院での研修はある意味、名誉なことでもありました。新婚早々、私は大学院生としての生活をスタートさせたのです。一般企業でいうところの出向のようなもので、数年ぶりに"教わる学生"の立場に戻りました。
教育熱心な教授の元で専攻である数学を勉強しながら、子どもたちのコミュニケーション活動や学びのスタイルについて研究を続ける日々。そんなある日、事件が起こりました。
先生同士の衝突!~父と私~
事件とは、父との意見の衝突です。秋山家は先生が大多数を占める教員一家で、祖父も父も中学校の先生でした。私と父は、先生という同じ仕事をもつ者同士で、教育に関する意見が対立したのです。
ちなみに、私は基本的に明るい性格です。当時の少し重たい話をするのは気が引けますが、いろいろなことが起こるのが人生ですよね。医者を目指していた私が先生になり、先生の仕事にやりがいを見いだし、妻と出会って結婚し、研修のため大学院へ。めまぐるしい日々の中、のんびり休めたことはほとんどなく、疲れがたまっていたのかもしれません。
大学院で理論をみっちり学び、自分なりに築いた教育の理想論を掲げる私でしたが、現場主義の父から見ると未熟に思えたのでしょう。「現場より理論に偏っているのではないか」「大学院は現場より楽だろう」との厳しい言葉が返ってきました。私だって、つい最近まで現場にいました。それに、大学院は楽じゃありません。新婚の私が研究のために午前様になることもしょっちゅうだったほどです。しかし、教育者としては何十年も先輩である父の言葉が、私にダメージを与えないはずはありませんでした。(続く)
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