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質屋の社長 秋山実です Vol.4
2015年08月05日
気付けば教育ひとすじ
受け持ちの6年生が卒業式を迎えた3月。私にとって、教え子の卒業に立ち会うのは初めてのことでした。一人ひとりの顔を見るにつけて、さまざまな思い出がよみがえり、胸が熱くなりました。「子どもたちは成長している。教師としての自分も、もっとがんばらなくては」と気を引き締めたものです。中高生のころは、金持ちになりたいからと医者を夢見ていた私も、先生になってからは教育ひとすじ。基本的に、まじめな先生だったと思います。
4月になり、私は再び6年生のクラスの担任を務め、その子たちの卒業と同時に4年間勤めた熊町小学校から、いわき市立三阪小学校に異動しました。三阪小学校は今年の4月に廃校となり、近隣の小学校と合併して三和小学校になったそうですね。当時も、一学年10人ほどの小さな小学校でした。
小さな小学校ほど大忙し!
教師などの地方公務員の多くが数年間「僻地経験」をします。いわき市は私の地元ですが、三阪小学校があったのは小野町寄りの山合い。中学校と校舎を共有する、こじんまりとした学校でした。
こんなふうに書くと、「のどかでのんびりした教師生活を送ったのでは?」と思われそうですが、現実は違います。前回のコラムで、先生には授業以外に研究公開という仕事があって大変だと書きましたが、三阪小学校に着任して2年目のこと。私は校長先生から研究公開の主任を命ぜられました。熊町小学校では新米教師だったのでサポート役ですみましたが、今回は主任です。学校の規模に比例して先生の数も少なかったので、作業量は膨大でした。科目は家庭科で、裁縫や調理、基礎的な栄養学などに取り組む日々が続きます。
それ以外にも、いわき市は水泳や陸上競技が盛んだったため、研究公開の仕事と並行して放課後は練習に立ち会い、大会があれば引率するなど毎日バタバタと過ごしていました。(続く)
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